HOME > 駄文一覧 > 方便

方便

 梁(はり)、、、というのは、天井などに使われる建築資材のことだが、日本建築で使われるそれは、西洋建築から見て、どうも矛盾があるらしい。もちろん、矛盾があれば建築として成り立たないわけだから、どうにかしてその矛盾をどこかで消化していることになる。

 どうもこれ、その他にも存在する数多くの矛盾が相互に関係しあって、全体としてバランスが取れているということになるらしい。「 矛盾を排除して全体を作り上げる 」のではなく、「 矛盾を矛盾のままにして全体を作り上げている 」ということなのだそうだ。

 「 どんな盾をも貫く矛、どんな矛も防ぐ盾。それではお前の矛でお前の盾を突けばどうなるか? 」というのが、矛盾の語源だが、一消費者としてここで問題にすべきものは、商品の品質そのものであって、その誇大広告ではない。そもそもそんな小学生でも解る論理の矛盾を突いて、悦に入っている感覚がおかしいのではないか?

曰く「 空を歩いた
曰く「 鉄砲の弾を避けた
曰く「 熊と戦って勝利した

昭和を彩るいわゆる達人の奇伝だが、ある一定の可能性は否定できないにせよ、これらはほとんど「 ホラ 」だろうと思う。だからといって、一昔前の日本人が、我々と同じ意味で「 ホラ 」と捉えていたかといえば、否である。彼らは、社会的に抹殺されるどころか、「 達人 」として一定の社会的地位が与えられているからである。

矛盾を矛盾のままにして全体を作り上げる何か

が、そこにあった、、、ということなのだろう。そして、我々は、この「 何か 」を失っているということのようだ。

 どうも最近「 パクり 」という言葉にも、似た何かを感じるんだけどね。

(2012年02月12日)

このエントリーをはてなブックマークに追加

問合せとか要望とか